市船橋(千葉)の森本哲星投手(3年)が、エース対決に決着をつけ、15年ぶり6回目の優勝に導いた。「まだ実感がないです」。大粒の汗を拭いながら、満面の笑みを見せた

木更津総合打線に16安打されながらも、4回以降は逆転を許さなかった。「これだけ打たれるのは想定内」。ピンチのたびに、仲間に声をかけて気持ちを落ち着けると、カットボールを決め球に打ち取った。「チームメートのおかげで楽に投げられました」と感謝した。

昨秋、準々決勝で木更津総合と対戦。その時も越井颯一郎投手(3年)と投げ合ったが敗戦。「今日は決着をつけてやると思って投げました」と胸を張った。

強気な哲星が投げると、双子の兄、哲太外野手(3年)も守備で盛り立て、9回にはダメ押しの中越えソロで後押しした。

兄弟で甲子園を目指し、鳥取から千葉へ引っ越し同校に入学。「2人でかなえられてうれしい。夢の舞台、甲子園で暴れてきます」。関東NO・1投手・越井と投げ合い、大きな自信を手に、甲子園へ乗り込む。

◆市船橋 1956年(昭31年)に創立の市立校。野球部も同年創部。生徒数は1191人(女子548人)。部員102人。甲子園出場は春2度、夏6度目。海上雄大監督(40)は、同校のOBで、2年夏の甲子園に外野手として出場。主なOBに中日小笠原孝2軍投手コーチ、元巨人林昌範、中日岩崎翔ら。所在地は千葉県船橋市市場4の5の1。津田亘彦校長。