48年ぶり出場の古豪・盈進(えいしん、広島)は、5失策が響き、12失点で初戦敗退となった。

1回に4点を献上。2回から4回の失点はエラーが絡んだ。3点差に迫った直後の7回は1発攻勢で再び突き放された。この日は前回出場した74年に生まれた佐藤康彦監督の48回目の誕生日だったが、主将の朝生(あさお)弦大外野手(3年)は「普段は見ないようなミスが序盤から出てしまった。悔しいです」と肩を落とした。

戦う姿勢が、指揮官への贈り物だった。得点した5イニングのうち、4イニングは失点直後の攻撃。朝生は「監督さんの誕生日。絶対に勝ちたかったけど、本当に申し訳ないです」と話したが、盈進の粘りは何度も球場を沸かせた。佐藤監督も「あの戦う姿は頭の下がる思いです。後輩にも必ず伝わったと思う。上級生には感謝しています」と感慨深げだった。

朝食会場では「ハッピーバースデー」の歌で指揮官を祝福。朝生は「福山に帰ったら、監督さんの大好きなコーラをプレゼントしたいです」と、最後の恩返しを約束した。

 

▽盈進・山藤龍希外野手(3年=二塁打2本、3打点で反攻)「後ろにつなぐイメージで強く打つことができて良かった」

▽盈進・向井勇(3年=先発で2回6失点)「調子は悪くなかったと思うが、鶴岡東さんのバッティングレベルが高かった」

 

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