今夏の甲子園で東北勢初優勝を成し遂げた仙台育英(東北・宮城)が、沖縄尚学(九州)に逆転サヨナラ勝ち。9回に4点差を跳ね返す劇的勝利で初戦を突破し、4強入りを決めた。準決勝は21日、クラーク(北海道)-大阪桐蔭(近畿)の勝者と激突する。

試合序盤は苦しんだ。先発した湯田統真投手(2年)が1回に先制適時打を浴びると、1点を追う4回1死一、二塁から東北大会3試合で14イニング無失点のエース高橋煌稀(2年)が救援登板。だが直後に満塁とされ、2点中前適時打を許し、5回に1点を加点された。

4点を追う9回。敗戦ムードも漂う中、チームは1つになった。須江航監督(39)は「特別な指示はないですけど、こういう試合になったので、つないでいく他にない」。相手の適時失策などで2点を返し、1死二、三塁で湯浅桜翼(おうすけ)内野手(1年)が同点の2点中前適時打。続く斎藤陽外野手(2年)が決勝の中前適時打を放ち、笑顔でチームメートの輪に加わった。

決勝打を放つまでの4打席は無安打だった。斎藤陽は「4打席は内容の悪いアウトが続いていたので、この打席で打たないと死ぬんじゃないかと…。それぐらいの気持ちで立ちました」と笑みを浮かべた。

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