粘って耐えて「金星」だ。花輪が今春センバツ出場の能代松陽に1-0でサヨナラ勝ち。8強に進み、目標の東北大会(6月7日開幕、岩手)出場まであと2勝とした。阿部留羽空(るうく)投手(3年)が6安打完封。9回にはサヨナラ打もマークした。秋田中央は、昨秋8強の大館桂桜に6-1で逆転勝ち。2番手で救援登板した田中捷梧(しょうご)投手(3年)が6回無失点の好投と勝ち越しスクイズで2年ぶりの8強に貢献した。
スコアボードに「0」が並んだ9回1死一、三塁。サヨナラ勝ちのチャンスで、阿部が遊ゴロ。二塁封殺後、一塁へ送球しようとした二塁手と一走が交錯。その間に三走が生還し決勝点を挙げた。能代松陽が守備妨害をアピールしたが認められず、試合終了。阿部は「ダブルプレーを避けたいと思ったが、センターラインに(打球が)飛んでしまった。自分としてはまだまだ」とサヨナラ勝ちを呼ぶ一打に笑顔はなかった。
エースナンバーを背負うからこそ、負けたくなかった。10日平成戦は背番号「10」の山本諒承(りょうすけ)投手(3年)が1失点完投。「『自分は完封してやる』とずっと思って臨んだ」。気持ちは燃えていたが「いつもよりボールのキレがなく走っていなかった」と調子はいまひとつ。5回以降は毎回走者を背負った。それでも打線の援護を信じて粘投。チームメートの堅守にの助けられ、決勝打は許さなかった。
平成戦の7回コールド勝ちに続き、優勝候補にサヨナラ勝ち。だが、打線は7回まで無安打無四死球と課題が残った。小林洋介監督(36)は「次も試合をさせていただくことが何より大事。東北大会に向けてチームをずっと作ってきたので、この目標が継続されて1週間過ごせることはプラス。早く帰って練習したい」と気を引き締めた。多くの成果と課題に自信を得るため、春の公式戦を戦い続ける。【相沢孔志】
能代松陽 2年連続8強を逃した。背番号「5」斎藤舜介投手(3年)が7回まで無安打無四死球と好投したが、打線が散発6安打。工藤明監督(47)は「(得点を)取れる時に取りきれず苦しい展開になった」と悔やんだ。センバツ3回戦でも大阪桐蔭に0-1で敗れるなど、課題は攻撃力。斎藤舜は「センバツから課題は明確。日々の練習を意識高くやっていくしかないので全員で気持ちを1つにして1日1日を大切にしたい」と前を向いた。
秋田中央 田中が攻守で引っ張り、準優勝の21年以来となる8強だ。1点を追う3回から救援登板し「自分が流れを持ってきたいという一心で投げた」。2死一、二塁のピンチを抑え、5回1死二、三塁では勝ち越しスクイズ。6回以降も無失点で切り抜け、逆転勝ちの原動力になった。昨春からサイドスローに転向し、球速や制球力の向上を実感。「右打者への外角直球が有効的に使えているので変えて良かった」と笑みを浮かべた。

