北海は先発左腕の長内陽大投手(3年)が4安打完封の好投で、最多12度目の春優勝に王手をかけた。119球4安打9奪三振で公式戦初完投初完封。準優勝の昨秋に続く決勝進出に導き「後ろにもほかに投手がいる。行けるところまで行こうと思って、初回から飛ばしていった」と腕を振った。

2試合連続2ケタ安打の札幌大谷打線を封じた。130キロ中盤の直球を軸に変化球の割合を増やした。スライダーやカーブのほか、チェンジアップを効果的に使い、空振りを奪う場面が目立った。「低めに集めて打たせていこうと思っていて、結果的に三振になったりもしてよかった」とうなずいた。

昨年12月末から今年3月中旬まで腰痛を抱え、ほとんど練習ができなかった。今も痛み止めを飲みながら試合に出場している。27日の準々決勝、札幌日大戦では背番号1の右腕岡田彗斗投手(3年)が完封勝利。「岡田がつないでくれたので次は自分がつなぐ番」と好投を披露した。

優勝した15年以来8年ぶりの決勝進出で、春最多を更新する12度目の全道制覇に向かう。長内は「一戦必勝でここまできた。まずは春(の優勝)を取るというのが目標なので、しっかり取り切れるように頑張りたい」と気を引き締めた。【山崎純一】