掛川東はチームに欠かせない戦力が急ピッチで調整を続けている。エース候補右腕で、打線でも上位での活躍が期待される川田篤弥(3年)だ。「少しでも万全の状態に近づけて、投打で活躍したい」と、春季地区予選中に負った右足甲の負傷から完全復活を目指して汗を流している。

力強さにうまさも持つ打撃を評価され、外野手として1年秋から公式戦に出場。2年春からは主力としてプレーしてきた。現チームが発足した同年秋からは、入学後に1度離れた投手としての練習も再開。冬で体重を約5キロ増やすと、最速は140キロに伸びた。「引っ張っていかなければいけない立場だと思っている」。芽生えた自覚も最後の夏への思いを強くする。

昨秋はコロナ禍で多くの主力を欠き、西部地区初戦で浜松開誠館に1-4で敗れた。春も県1回戦で韮山に4-7で敗戦。痛みを抱えながらの登板となった川田は、2回2失点と振るわなかった。「秋も含め、不完全燃焼に終わってしまっている」と唇をかんだ。

チームが掲げる目標は、春夏通じて初の甲子園出場。川田は「もう悔いは残したくない。目標達成に向けてしっかりチームに貢献できるように、夏に間に合わせる」と言葉に力を込めた。最後の夏は、完全燃焼する。【前田和哉】

◆川田篤弥(かわた・あつや)2005年(平17)8月22日、掛川市生まれ。小1から城北野球少年団で競技を始め、掛川北中では軟式野球部。右投げ右打ち。家族は両親と兄、弟。171センチ、73キロ。血液型O。