第105回全国高校野球福岡大会2回戦が行われ、シード飯塚が11-0の5回コールドで戸畑を下し、圧勝スタートを切った。

プロ注目の最速148キロ右腕、藤原大翔(はると)投手(3年)が4回1安打無失点、4奪三振で快勝発進に貢献した。

中日、ソフトバンク、巨人、広島の4球団7人のスカウトが見守る中、力のある直球を軸に押した。

3、4回の2度の併殺など要所で得意のスライダーで打ち取った。60球を投げ4三振を奪うも、3四球は反省材料。それでも「自分の投球内容より、チームを勝たせることを優先にゼロに抑えようと思いました」。序盤からエンジン全開で挑んだという。

最速143キロ右腕のエース中村大輔投手(3年)もいる強力投手陣を誇るチーム。吉田幸彦監督(67)は「(藤原は)球威があるので、勢いで押せたらと起用した」と話し、藤原先発でチームを波に乗せた。

藤原は、次戦へ「試合を重ねるごとに、調子を上げて行きたいです」と気合を込めた。

夢はプロ野球選手で「一番近いから」という理由で、今年ロッテ育成2位で入団した1年先輩の白浜快起投手を目標に掲げる。

「球速にもこだわりたい」とし、「夏に152キロを投げたい」。自己ベスト更新で、スカウトにアピールする。【菊川光一】

◆藤原大翔(ふじわら・はると)2005年(平17)12月26日生まれ。福岡県行橋市出身。今川小4年から軟式の野菊ベースボールクラブで野球を始める。中京中では硬式の京築ボーイズで二塁手。高校から投手転向。2年春からベンチ入り、新チームから背番号「10」。変化球はスライダー、チェンジアップ、カーブ。遠投110メートル、50メートル走6秒後半。178センチ、72キロ。右投げ右打ち。

○…飯塚は打線の奮起で9安打11得点を奪った。1回から打者13人の猛攻で一挙9得点。2回1死から6番山田真裕外野手(3年)の公式戦初アーチとなる左越えソロが飛び出し、3回1死から96キロの巨漢3番松永翼内野手(2年)が高校通算6本目の左越えソロをたたき込んだ。投打がかみ合い、松永は「この流れで次もやって、圧倒したいです」と声を弾ませた。