科学技術が静清を2-0で下し、2年ぶり2度目の県大会出場を決めた。エース安池健太(2年)が、100球未満での完封を意味する「マダックス」を達成した。常葉大菊川は小沢凜登投手(2年)の投打の活躍で小笠に3-1で辛勝。浜松工、藤枝明誠も県切符をつかんだ。また天候不良により裾野、愛鷹、富士球場の計8試合が26日、浜松球場の2試合が24日に順延となった。

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先発右腕・小沢が投打で期待に応えた。初回に1点を献上するも2回以降は、最速139キロの直球に変化球を織り交ぜ、危なげない投球を見せた。8奪三振、被安打5の1失点完投。「後半になるにつれて直球が伸びた。チームの力になれてうれしい」と、充実した表情で汗をぬぐった。

打っては、2-1でリードした4回。公式戦2号となる左翼越えソロ本塁打を放ち、自らのバットで貴重な追加点を奪った。「最近はピッチングに専念。打撃の練習をしていないけど」と苦笑い。今大会、前チームからマウンドを守る左腕エース・久保稜哉(2年)が腰痛でスタンドから応援。「エースナンバー」の重責を担う小沢は「責任は重いけど、自分のピッチングをするだけ」と、力強く語った。

チームはこの日、10安打を放ちながら得点は2本の本塁打(2ラン・ソロ)のみ。3-1で接戦を制し、2年連続29度目の県大会出場を決めた石岡諒哉監督(34)は「まだまだ。チームとしてのやりたい野球が出来ていない。これから修正していく」と、昨秋王者として臨む県大会に向けて、気を引き締めた。【山口昌久】