今夏甲子園準優勝の仙台育英(宮城)がリベンジに成功した。

同大会決勝の再現となった注目の一戦で、慶応(神奈川)に7回コールドの11-0で快勝。最速153キロ右腕、湯田統真投手(3年)が6回1安打無失点、5奪三振と好投した。北海(北海道)も夏に3回戦で敗れた地元の神村学園(鹿児島)を4-1で撃破し、雪辱を果たした。10日は、9日に雨天順延となった1回戦2試合が行われる。

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湯田が無双した。味方打線を勢いづけるテンポの良い投球でゲームメーク。今夏甲子園決勝で4回7安打3失点と打ち込まれた慶応打線を完璧に封じた。「最後の大会で日本一を取りたかったので、慶応さんという最高の相手に勝てて良かった」。6回1安打無失点。笑顔で汗をぬぐった。

ギアを上げた。6回1死で初安打を浴び、2四球が絡み2死満塁で4番延末藍太内野手(3年)を迎えた。この日最速の149キロを投げ込むなど直球で押し、カウント2-2から134キロスライダーで空振り三振。「無失点に抑えたかったし、楽しんで投げた結果」と力を込めた。

湯田と仁田陽翔投手(3年)が完封リレーを飾り、打線は13安打11得点と爆発。須江航監督(40)は「甲子園の決勝でこんな試合をしたかったなと思います。未練がましいですけど」。湯田については「見事なピッチング」とたたえた。

11日の準決勝では北海と対戦。悪天候による日程変更で決勝は行われず、勝利すれば両校優勝となる。大学進学予定の湯田は「自分たちの代で日本一を取りたい」。昨夏の甲子園に続く「2年連続」の全国制覇に挑む。【山田愛斗】

【国体】甲子園V慶応がコールド負け 仙台育英が夏のリベンジ 北海は神村学園に逆転勝ち/詳細