準決勝が行われ、関東第一と創価が勝ち、決勝へ駒を進めた。関東第一は先発左腕の畠中鉄心投手(2年)とこの日最速145キロを計測した坂井遼投手(2年)の左右2枚看板が継投。早実打線をわずか1点に抑えた。関東第一は8年ぶりのセンバツ出場を狙う。

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左のエースが試合をつくった。背番号1をつける畠中は立ち上がりからテンポ良く凡打の山を築いた。2回に2点の援護をもらい、4回まで無安打投球。5回2死から安打を許すも、打たせて取るピッチングで6回3安打無失点。早実打線を0に封じた。

「変化球でカウントが取れる」と自負するスライダー、カーブ、チェンジアップが変化球の持ち球。チェンジアップはオリックス宮城を参考にしている。動画を見ながらアレンジを加え、この日のマウンドでも投じた。「日本シリーズは結構見てます」とにやりと笑うが、実は両親の影響で広島を好きになり、前田智徳氏が一番好きという生粋の鯉党。肩入れせずに頂上決戦を楽しんでいる。

7回から登板した背番号11の坂井は、畠中にとって「球が速い。仲良く切磋琢磨(せっさたくま)してやっています」というよきライバル。最速135キロ左腕で打たせて取る畠中と、最速145キロ右腕で三振を奪う坂井とタイプの違う2本柱がチームの強みだ。準決勝、決勝と連戦になる。完投は意識せず、頼もしい右のエースへ継投でつないだ。決勝に向けて「あと1回勝ったら優勝。優勝だけを見て頑張ります」と大一番に向けて腕を鳴らす。【佐瀬百合子】

▽関東第一・米沢貴光監督(8年ぶりの決勝進出に)「よく耐えた。(先発した)畠中がしっかり試合をつくってくれた。(2番手坂井が)1本打たれてしまったが、明日は勝ちきるというところを目指したい」

関東第一と創価が決勝進出 センバツ目指し東京大会準決勝 近畿大会は大阪桐蔭が3連覇/詳細