今夏の甲子園に出場した北海の熊谷陽輝投手兼一塁手と堀田晄大外野手(ともに3年)が8日、東都大学リーグの中大にスポーツ推薦入試で合格した。投打でチームをけん引した熊谷は、進学後も投手と野手の両立を続け二刀流でプロを目指す。堀田は元巨人の父一郎さん(49)の母校で、プロへの道を模索していく。

熊谷が大学でスケールアップし、投打二刀流を目指す。今夏の札幌地区予選前に中大進学を決断。当初は高卒でプロ入りを目指す考えもあったが、立島達直部長(33)の言葉で迷いが消えた。「『まだ人生長いんだから中大出てからドラフト1位で頑張れ』と言われた。そのひと言が大きかった」。この言葉を受けた日に、平川敦監督(52)に進学する意思を伝えた。

10月には今春に痛めた右肘のクリーニング手術を済ませた。24年1月下旬にはブルペン入りできる見込みで「1年秋にはローテーションに入って投手でも打者でも頑張りたい」と意気込む。将来の目標も明確だ。「プロに入りたいという気持ちは変わらない。二刀流でプロ野球選手なりたい」と4年後を見据えた。

堀田は北海、中大を経て96年ドラフト6位で巨人に入団した父一郎さんの足跡をたどる。「高校に入る時にも中大に入りたいという思いがあって、それを実現できてうれしい」。大学時代に肉体改造して才能を開花させた父を見習い、トレーニングに励む。「自分を見つめ直して野球に取り組みたい」と、体もプロに近づける努力を重ねていくつもりだ。

今夏の大会は背番号18でベンチ入り。甲子園3回戦(神村学園戦)で先発するなど、大黒柱の熊谷とともに16強入りに貢献。「最後の大会でいい結果が出たので良かった。大学では、自分が試合に出てチームに貢献して優勝したい」。北海の2人が、次は中大の主力を目指す。【石井翔太】