九州地区の21世紀枠候補だった鶴丸(鹿児島)に、春の吉報は届かなかった。福田健吾監督(55)は「他力本願だったんですけど、甲子園という舞台で戦いたいという気持ちでやっていた。素直に悔しいですし、残念だなという思いが一番です」と無念の表情を浮かべた。

毎年、東大合格者を輩出するなど九州屈指の進学校で知られる。平日の練習はたったの約1時間に限られるも、昨秋の県大会で4強入り。第2回大会だった1925年(大14)以来、実に99年ぶり2度目の甲子園出場への期待もあったが、結果は落選となった。寺内幸大主将(2年)は「覚悟はしていた。選ばれても、選ばれなくても、プラスの方向につなげていけたらと思っていた」と前を向いた。

4月には学校創立130年を迎える。過去をさかのぼればベースボールを野球と名付けた中馬庚(ちゅうま・かのえ)氏が同校野球部を創部した。寺内主将は「一層、夏に向けての思いが強くなった」と悔しさを糧に、自力での夏の甲子園切符をつかみにいく。

21世紀枠は別海と田辺/学校メモ付き出場32校一覧