春夏21度甲子園に出場し、優勝経験も持つ敦賀気比(福井)が、4年連続11度目のセンバツ出場切符を獲得した。

昨秋の福井大会では3位だったものの、北信越大会で準優勝。延長タイブレークを3試合戦い、勝負強さを見せて出場を引き寄せた。

雪の積もるグラウンドで、古谷清和校長からナインに出場決定が伝えられた。冬場は雪の影響で思うようにグラウンドで野球ができないこともあるが、東哲平監督(43)は「この期間に個人のレベルアップをして、外に出られるようになったら、蓄えた力をプレーで出せるように変えていきたい」と春を見据えた。

チームの中心となるのは、ストレートとチェンジアップが武器の左腕、竹下海斗投手(2年)だ。昨年のセンバツでは大阪桐蔭相手に6回2失点で敗戦投手となったが、昨秋のドラフトでソフトバンクから1位指名された前田悠伍投手と堂々と投げ合った。「2年生春の時点での自分の実力は出し切れた。でもそれはもう過去のこと。あの時はまだ、先輩の力を借りてどうにか頑張った感じだけど、今は自分が引っ張る立場になった。責任感が出て、感情も自然と出るようになったところを見てもらいたい」。再び立つ甲子園のマウンドで、前回とは違う姿を見せることを宣言した。

能登半島地震では、震度5強のあわら市をはじめ、福井各地も被害を受けた。甲子園での投球に注目が集まる竹下は「目標は全国制覇。元気を与えるプレーをしたい」と福井を盛り上げる活躍を誓った。【永田淳】

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