第96回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)の甲子園練習が13日、兵庫県西宮市の甲子園球場で始まった。新型コロナの影響もあり5年ぶりの開催。14日まで2日間行われ、初日は16校が参加。昨春準優勝の報徳学園(兵庫)は、プロ注目で最速151キロ右腕の今朝丸裕喜投手(3年)に0封宣言が飛び出した。初出場の耐久や、21世紀枠で76年ぶり出場の田辺(ともに和歌山)も聖地の感触を確かめた。

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前回準優勝校の報徳学園(兵庫)は、プロ注目の大型右腕・今朝丸(けさまる)裕喜投手(3年)が0封宣言だ。「ホームを踏まれなければいいと。ピンチの時に気持ちの余裕があるし、それを思いながら投げたらメンタルが強くなって、気持ちが楽になった」。

昨春は山梨学院との決勝で先発・間木歩投手(3年)に代わり5回にマウンドに上がり、1回2/3 1失点で降板した。

対戦相手にも、強烈な印象を与えていた。山梨学院の吉田洸二監督(54)は「(昨春は)すごく将来性のある子だなぁって。あの回、急な投手交代で準備不足で出てきた。準備ができて出てくれば、この子はすごい投手になるのかな」と当時の印象を語った。「順調に伸びるってすごいんですよ。なかなか順調にいかない、生身の人間なので」。

今朝丸は、1年間かけて、自ら気持ちを強くすることを課してきた。フォーム研究のため昨春の映像なども見返すという。「毎日ではないですけど、たまに思い出す。自分が投げた動画は結構見ます」。

直近の練習試合で最速を151キロに更新。大角健二監督(43)も「勝てる投球ができるようになってきた。ピッチングに強弱がつけられるようになってきた」と成長を認める。

187センチの長身右腕に訪れた2度目の春。今朝丸は「去年甲子園の舞台でやって、今日は(甲子園練習で)帰ってきた。まずは、初戦を勝って最終的には日本一を」と気合。02年春以来、22年ぶりの優勝に力を込めた。【中島麗】

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