星稜(石川)が、高崎健康福祉大高崎(群馬)に接戦の末敗れ、ベスト4で姿を消した。

2回に先制点を挙げるなど序盤にゲームの主導権を握ったが、7回に逆転を許して反撃届かず。山下智将監督(42)は「悔しいです。選手もよく頑張ってくれました。(健大高崎は)すべてにおいて強かったです」と脱帽した。

チームをまとめあげた芦硲(あしさこ)晃太主将(3年)は、父太輔さん(44)との「センバツ親子V」達成は果たせなかった。太輔さんは97年大会で天理(奈良)の二塁手として優勝を経験。芦硲は準々決勝後に父から「自分の結果より、チームに貢献できるように頑張れ」とメールでエールを送られたといい、「気持ちがすごく楽になった。勝って恩返しがしたかったんですが、勝てなくて申し訳ないです」と大粒の涙を流した。

県勢初の4強入りを果たし、春夏通じて初優勝は達成ならずも、1月の能登半島地震で被災した地元石川に勇気と感動を届けてきた。山下監督は「本当に強い健大高崎さんに食らいついたゲームができたのも、逆に(石川から)力をもらったような気はしますね」と振り返った。