慶応の森林貴彦監督(50)が、昨夏を経験した2投手の調整不足を危惧した。

この日の先発は甲子園V右腕の小宅雅己投手(2年)。立ち上がりに横浜のプロ注目スラッガー椎木の2ランを被弾。5回にも2本の二塁打を浴びるなどして降板した。4回1/3を4安打4失点3四死球で、被安打全てが長打だった。

小宅は腰痛による調整不足で今大会は背番号「11」でベンチ入りしていた。投球を振り返り、「ストレートの強さが戻っていないのと、試合感覚が全然ないのが大きかった。最後の夏に良い状態でいければいいかなと思います」と話した。

森林監督は小宅の調整不足を把握した上で、先発起用したことを明かした。「正直言って練習量も仕上がりも4割ぐらいだった。夏に向けて、結局小宅がある程度投げなきゃいけないことは間違いないので。対戦して感じることがあると思うので、あまり高望みはしてなかったですけど、試合序盤はゲームを作って欲しいと、そういう意味で先発させました」と説明した。

また、小宅とともに昨夏甲子園を経験した左腕・鈴木佳門投手(3年)は、背番号「23」でベンチ入り。登板はなく、代打で出場した。森林監督は「彼(鈴木)はピッチャーとしての調整が遅れている。夏に懸けるということで、この春はもう無理させずということで。この2人(小宅、鈴木の調子が)戻ってこないことには神奈川県内で勝ち上がるのは大変だなと改めて感じた。本番は夏なので、夏を振り返った時に、『死んだふりをしてたな』って言われるように頑張ります」と前を向いた。