智弁和歌山が犠打を絡ませる「堅実野球」を見せつけ、ノーサイン野球で勢いづくエナジックスポーツ(沖縄)に快勝。2回戦での近畿勢全滅を阻止した。中谷仁監督(45)のサイン通りに5犠打で好機を広げて2試合連続2桁安打となる13安打で9得点。日本一となった21年夏以来のベスト8進出を果たした。

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「甲子園熟知校」が「新興勢力」を堅実野球で押し切った。春夏43度目出場で4度の優勝を誇る智弁和歌山が初出場のエナジックスポーツに13安打9得点で快勝。近畿勢“最後のとりで”として2回戦での全滅を阻止した。中谷監督は「近畿を背負うのはないですけど、なんか苦しいなとは感じます。僕らのやるべき野球をしっかりやりたい」と王道野球での勝利を誓った。

ノーサイン野球で新風を巻き起こした相手とは対照的に、中谷監督のもと統制を取った。初回は無死一塁から犠打を決めて得点圏に走者を置くと、1死三塁から内野ゴロの間に先制。2回にも犠打でプレッシャーをかけ、結果的に2得点。計5犠打に指揮官も「しっかりとサインを出してバントをきっちり決めてくれた」と満足げに振り返った。

堅実な攻めで象徴的だったのは9回。5点リードだったが、無死一塁から犠打で得点圏に進めた。得点にはならなかったが、貪欲に1点を奪いにいった。中谷監督も「攻撃の時間が長くなって、守備にエネルギーを注がせるのは大事なこと。点差よりもしんどいゲームをしていたので丁寧に1点を取りに行こうとバントは指示しました」と勝利のために確実な方法を選択した。

逆方向に低く強い打球を飛ばすことも徹底。チーム唯一の3安打で、逆方向の左中間二塁打を放った荒井優聖内野手(2年)も「チーム全体で意識している。1人1人が自分の仕事をやりきって結果につながった」と納得の表情。2試合連続2桁安打とつながった。

負ければ12年ぶりの近畿勢8強ゼロだったが食い止め、日本一だった21年夏以来の8強進出を決めた。準々決勝の広島商戦へ、荒井も「1人1人やるベきことをやって、チームが勝てるように頑張っていきたい」ときっぱり。徹底力で1つずつ勝ち進む。【林亮佑】

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