4強が出そろった。磐田東は藤枝明誠を4-1で下し、5年ぶりの進出を決めた。1点を追う5回から2番手で登板した大箸彬夫投手(3年)が、5回4安打無失点と好救援。逆転の流れを呼び込んだ。

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最後は磐田東の2番手・大箸の気持ちが勝った。3点リードの9回、2本の単打と四球で2死満塁とされた。一発が出れば逆転のピンチ。それでも頭は冷静だった。「2球目に投げたカーブに、相手はタイミングが完全に合っていなかった」。そのカーブを決め球に選び、三振に仕留めた。

拳を握り、夏空を見上げてほえた右腕。先発で7回4失点(自責2)だった21日の4回戦・浜松開誠館戦(6○5)に続き、中1日での力投だった。スタメン9人全員が1、2年と下級生主体のチームで唯一の3年として勝利に貢献し「苦しかったけど、同級生の思いも背負って投げ切れたことが良かった。ホッとした気持ちが強い。疲れました」と一息。試合後は、心地よい疲労感に浸った。

出番は0-1の5回からだった。最速は134キロながら変則フォームから3球種を駆使して相手打線の打ち気をそらした。5回76球で散発4安打0封。投手3枚で継投予定だった赤堀佳敬監督(33)も「良い意味で裏切ってくれた。試合の中で行き来した流れを彬夫が持って来てくれた」と称賛した。言葉通り打線は5、6回に6安打を集め、4得点で逆転した。

厳しい練習が続いた冬、一時は引退も頭をよぎった大箸。迎えた最後の夏は、頼もしい後輩たちと春夏通じて初の甲子園へあと2勝に迫った。次戦は最速150キロ左腕・高部陸投手(3年)擁する昨夏王者の聖隷クリストファーに挑む。「次も全員野球で1戦1戦、戦っていきたい。自分も投げる準備をします」と力強く意気込みを語り、会場を後にした。【前田和哉】