<高校野球宮城大会:東北学院3-2角田>◇2回戦◇12日

 東北学院が「ダブル圭佑」の活躍で、角田にサヨナラ勝ちした。サッカー日本代表MF本田圭佑(25)と同姓同名のエース本田圭佑(3年)が、6安打2失点で今大会初完投。女房役の作間圭佑(3年)は、9回に三塁打を放ち、サヨナラのホームを踏んだ。

 「圭佑」が「圭佑」の力投に応えた。本田は、苦しみながらも2失点で踏ん張り、9回は3者連続三振で切り抜けた。「常に野手が点を取ってくれると信じている」。その裏1死から作間が三塁打を放ち、スクイズでサヨナラのホームを踏んだ。真っ先に本田と抱き合い「何とか打てて良かった」と喜びを爆発させた。

 2人の父はともに「けいすけ」という響きが好きで、姓名判断と歌手桑田佳祐を意識して名付けた。字ばかりか由来まで同じ。両圭佑はお互いを名字で呼ぶ。「最初は同じだなぁくらいだったけど、今は面白く感じてます」(本田)。昨秋から作間が正捕手になり、「圭佑バッテリー」が誕生した。

 サッカー日本代表の本田と同姓同名で注目を集めた本田は「注目される人の方が少ない。ありがたいと感じて、期待に応えたい」と実力に磨きをかけてきた。昨冬からツーシームに挑戦。右打者の内角に有効で「横に動いてくれる」と重宝する。この日も、本家のブレ球フリーキックに負けない?

 「ブレ球ツーシーム」を終盤に解禁し、7回以降を1安打に抑えた。

 昨夏4回戦の仙台商戦。延長15回を投げ抜き、熱中症でダウンした。その教訓から、練習ではどんなに暑くても長袖のアンダーシャツを着込み、試合で半袖を着ることで対応してきた。作間も「去年のことがあるから思いは強い。体力もついた」と信頼する。1年前から6キロ増量し、たくましくなった本田は「甲子園に行くことしか考えていない」。球はブレても、目標にブレはない。【今井恵太】