<アジアAAA選手権:日本6-1韓国>◇1日◇決勝◇横浜

 高校日本代表が韓国を下し、05年以来3大会ぶり4度目の優勝を決めた。今夏甲子園V腕の吉永健太朗投手(日大三3年)が毎回13三振を奪い、1安打1失点(自責0)の快投。防御率0・00で最優秀防御率に輝いた。

 日本一に続き、吉永が「アジアNO・1右腕」に輝いた。今大会3戦10回2/3を投げ自責0。奪三振は18と抜群の内容で大会オールスター右腕投手にも選出された。8月20日までの甲子園で全6試合中5戦完投したが、この日も135球で完投。9回は147キロを記録、3者連続三振締めと圧巻だった。「決勝という舞台で、残っていた力がさらに引き出された」と振り返った。

 唯一の安打は6回裏、先頭打者に浴びた右翼線二塁打だけ。その後2死三塁から「カットボールが曲がらなかった」と捕逸で1点を失った。ノーヒットノーランも狙えたが「惜しかったなという感じ」とこだわりは見せなかった。

 制球に苦しんだ西東京大会から、甲子園を経ての成長は著しい。巨人織田スカウトは「テークバックがコンパクトになって、トップが安定した。腕の振りも横振りから縦になり、左右のコースへの制球が良くなったから」と分析する。

 プロもうなる右腕の吉永だが「(プロ志望届は)出しません。進学して4年間しっかりやって即戦力でプロに行きたい」と明言、早大トップアスリート入試を受験予定だ。10月には国体も控え、多忙な日は続く。