<高校野球東東京大会:修徳4-2帝京>◇19日◇5回戦◇神宮

 苦労人の快投&決勝打で、ノーシードの修徳が、優勝候補筆頭の帝京を破った。昨夏は3回戦でサヨナラ負け、一昨年は準々決勝で7回参考ノーヒットノーランで敗れた因縁の相手。ユニホームの文字を漢字の「修徳」に戻した雪辱の夏、背番号「12」の遊佐和輝投手(3年)が勝利の立役者になった。

 3回無死一塁から登板すると、得意のスライダーを軸に8安打1失点で投げ切った。打っては、同点の8回に決勝の中越え適時二塁打。投打の活躍に「気持ちでは絶対に負けないようにと思いました」と喜んだ。

 春季大会は背番号「1」だったが結果を出せず、ベンチ入りメンバーが中心の約30人の寮生から外された。1カ月以上も1時間以上かけて東京・大田区の自宅から午前7時の朝練習に通った。練習試合で結果を出し、再び寮に戻ったのは6月中旬。ギリギリでメンバー入りし、9年ぶりの甲子園に向けて、8強に導いた。遊佐は「どこが相手でも気持ちで勝負」と誓った。