タイガースのためにも頑張れ!?

 甲子園で夏連覇を目指す大阪桐蔭が1日、大阪府の松井一郎知事(49)から難題を押しつけられた。大阪市内の府庁を表敬訪問した同校に松井知事は、阪神が巻き返す起爆剤になってほしいというむちゃぶりを行った。

 大阪桐蔭の表敬訪問は昨春から4季連続の行事で、対面はスムーズに進んだ。顔なじみの気安さからか?

 松井知事はナインを激励後におねだりを加えた。「僕の計算では今ごろ首位の予定だった」と球宴後から巨人に離されたタイガースをチクリ。「みんなの活躍が先輩に届けば、阪神の優勝も見えてくる」と勝手に相乗効果を望んだ。

 プロ1年目の卒業生、阪神藤浪からは、大阪大会決勝の夜に指導陣のもとにお祝いの電話があったという。藤浪だけでなく、阪神には岩田、西岡、西田とOBがそろっている。本拠地甲子園を球児たちに譲り、今日から夏の長期ロードに旅立ち。関西という地域性もあり、松井知事ならずとも「どちらも活躍」のシナリオは描きたくなる。

 知事からの思わぬリクエストにも、今秋ドラフトの目玉、森友哉主将(3年)は「盛り上げられるものなら盛り上げたい」と動じなかった。昨年春夏連覇捕手は「全国制覇というより、まず1戦1戦しっかり戦う」と足元を見つめ、史上7校目の偉業に向かう。