<全国高校野球選手権:聖光学院5-2市岐阜商>◇13日◇3回戦

 聖光学院(福島)が逆転で初の8強入りだ。1-2で迎えた6回、4本の連続適時打で一挙4得点。先発左腕の佐藤竜哉(3年)が同点の2死二塁から左前へ勝ち越し打を放った。投げても「苦しい展開になるだろうと思っていた」と冷静さを失わず、7安打2失点無四球の好投で甲子園初完投勝利。投打の活躍で、福島県勢では75年の磐城以来33年ぶり3度目のベスト8に貢献した。

 佐藤竜は昨夏と合わせて甲子園3勝目。県勢では71年夏に準優勝した磐城のエース田村隆寿氏に並ぶ最高成績となった。次は全国の強豪校との対戦が待つ準々決勝だが「いつも通り最後まで粘り強く頑張れば勝てると思う」。斎藤智也監督(45)も「この先は怖さが出る相手。大いに怖がってもらいたい。その方が執念が出やすい」と、ナインの奮闘に期待していた。【由本裕貴】