自民党で幅広い世代に人気を誇る小泉進次郎衆院議員(29)の母校、関東学院六浦(神奈川)が、堅守という先輩の置き土産を武器に激戦区神奈川を戦い抜く。

 同氏は11年前、部員による“選挙”で野球部副主将を務めていた。徹底したチーム打撃で「1番二塁」として活躍。俳優の兄孝太郎から指導している就任15年目の小貫直俊監督(43)は「運動神経は2人ともいいですが、進次郎は頭が良く根性もあった」と振り返る。当時、進次郎氏は監督に提言した。打撃中心のメニューに「もっと守備練習を増やさないと勝てません」と主張するなど、歯切れのいい弁士ぶりを発揮していた。守りを磨いたチームは、公式戦で桐光学園や横浜を破るまでに成長した。

 現チームも守備に時間を割き、昨春はシード権を獲得。「進次郎効果。彼の提案が今も生きている」と同監督は言う。

 地元で進次郎氏の演説を見たという公式戦11勝のエース松丸信人主将(3年)は「野球部も頑張らなきゃと思った」。同氏と同じ副主将で二塁手の4番辻敬之(3年)は「四球でも何でも出塁したい」と意気込む。目標は当時の5回戦より上に行くこと。国のために日本中を駆け回る先輩に負けじと、縦横無尽にグラウンドを走り抜けるつもりだ。【鎌田良美】