大雨の影響で九州各県の高校野球連盟が対応に追われた。14日は鹿児島の一部の試合に加え佐賀、大分、長崎、熊本の全試合が中止順延。特に熊本と長崎ではプロ野球の試合が決勝前後に組まれていたため、日程調整に苦慮した。ファンにとっては楽しみなプロ野球イベントではあるが、高野連関係者には“ハプニング種”となった。

 各地に被害をもたらした大雨は、高校球児や九州各県の高野連にも影響を与えた。特にプロ野球の試合開催のため、ただでさえタイトな日程を強いられていた熊本と長崎の関係者は、長引く順延に頭を抱えた。熊本県高野連関係者は「ここまで影響するとは予想外。試合数増などバタバタした」と話した。

 熊本では27日ソフトバンク-楽天戦が決勝の舞台、藤崎台県営野球場で開催される。13日の県大会が雨天順延となった時点で、当初の決勝予定日を25日から1日遅い、26日にずらしていた。さらに、この日の順延で、2回戦の後半から1日3試合の予定を4試合に増やし対処することを決定。26日の決勝も楽天が前日練習で球場使用するため、本来の午後1時から午前11時に変更する。28日以降に決勝を行うことも可能だが、今後のスケジュールを考えるとこれ以上の順延は極力避けたい考えだ。

 長崎でも22日にプロ野球フレッシュオールスターが長崎県営野球場で組まれている。その前後21~23日までは練習日と予備日のため同球場は使用できない。その間は佐世保野球場も使用せず、大会の空き日としている。ただでさえ日程消化が厳しい状況で、さらに雨が追い打ちをかけた。決勝は25日から27日に変更。それでも日程がスムーズに消化されなければ、会場、時間など、さらなる変更を検討する必要性もあり関係者は落ちつかない。

 大分でも決勝が25日から27日になった。佐賀は今のところ25日決勝の予定に変更はないが、佐賀県高野連の松尾良和理事長(46)は「子供がコンディションを崩さなければいいのだが」と気遣った。