日刊スポーツ・MLB専属カメラマンの菅敏(すが・さとし)カメラマンが、シーズン後半もドジャース大谷翔平を密着取材。彼の「魅せる」特別な瞬間や表情を、選りすぐりの写真とともにその舞台裏を語ります。
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2025年8月27日、レッズ戦。本拠地のマウンドで大谷翔平選手が 749日ぶりとなる投手勝利 を挙げました。 誰もが待ち望んでいた瞬間。そのシャッターを切りながら、私の脳裏によみがえったのは2年前の同じレッズ戦、2023年8月23日のことです。 当時エンゼルスに所属していた大谷選手は、ダブルヘッダー第1試合に先発。1回を投げ終えると、その裏に本塁打。しかし2回途中で突然降板し、試合後にGMから発表されたのは「靭帯損傷」という衝撃のニュースでした。どうして次から次へと試練が降りかかり、そしてそれを乗り越えていくのだろう。あの日のことは今もよく覚えています。 そして今、巡る季節を経て迎えた二刀流取材は、感無量の一言でした。
登板日の大谷選手はとにかく大忙し。打席が終われば急いでマウンドへ、投げ終えればまたベンチ、そしてすぐ次の打席へ。ベンチではバットボーイが慌ただしくプロテクターを並べて待ちます。 この日も、マウンドからゆっくり戻りかけた大谷選手が、次の回の先頭打者だと思い出したのか慌てて駆け戻る場面があり、スタンドから温かい拍手が送られました。 そのすべてを追いかける私たちカメラマンも大忙し。走って→撮って→送稿して→また走る…。久しぶりに味わうこの慌ただしさに、「止まっていた時計の針が再び動き出した」と感じました。 ファインダー越しに見えるのは、本塁打を放った直後の同じ選手が、マウンドで強打者を三振に仕留める姿。脳がバグったかと思うほどの奇跡的なパフォーマンスです。 この瞬間を撮ることができるのは、まさにカメラマン冥利。これからも大谷選手の驚異的なプレーを全力で追い続けたいと思います。【カメラマン・菅敏】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「カンビンのWEEKLY SHO!Time!!」)





