いよいよ開幕する2018年MLBシーズン。開幕にあたりチケットのオンライン二次流通業者のスタブハブがチケットの流通状況から人気チームや人気の試合を発表した。

 スタブハブは10年前からMLBと全30チームの公式二次流通業者となっており、ファンが一度販売されたチケットを任意の価格で売買できるオンライン・サービスを展開している。試合直前まで売買可能で、その流通価格や需要から人気の度合いを示したのだ。

 発表によると30チームの開幕戦で、最も需要があるのはヤンキースが4月2日にレイズを迎えるホーム開幕戦で平均価格は218ドルに達している。2位はドジャースがジャイアンツを迎える3月29日の212ドルだった。4月3日のジャイアンツのマリナーズとのホーム開幕戦が197ドルで3位となっている。

 対して4月2日のオリオールズ対アストロズは需要としては4位ながら、平均価格は221ドルで、1位のヤンキースを上回った。やはり昨年ワールドシリーズを制したことで人気が高まっていることがわかる。

 一方、レギュラーシーズン全体で見ると、需要が最も多いのはやはりヤンキースとなっている。2位のジャイアンツより28%、3位のレッドソックスより70%多いということだ。さらにヤンキースは16年は5位、昨年は2位だった。MLB全体で3番目の増加率を示している。こうしたヤンキースの人気上昇は昨年アーロン・ジャッジ外野手がア・リーグ新人王を獲得し、さらにナ・リーグMVPのジャンカルロ・スタントン外野手が加入したこともあってチームへの期待が高まっていることが背景にあるようだ。

 またエンゼルスは増加率で4位となる55%増でチケット需要11位に入ったが、これはやはり大谷翔平投手への期待の現れと見られている。

 興味深いのは開幕戦以外の試合別需要だ。トップとなったのは8月11日にサンフランシスコで開催されるパイレーツ対ジャイアンツの一戦で154ドルである。この試合は本MLB歴代1位の762本塁打を記録したバリー・ボンズの背番号25が永久欠番となるセレモニーが試合前に行われることになっているのだ。先着2万人にボンズのレプリカ・ユニフォームが贈られることにもなっている。薬物スキャンダルもあって今も批判する声がある一方で、指示するファンも多いことが示されたランクだといえるだろう。

 様々なことがわかるスタブハブの発表だが、同時にこれはあくまで開幕時のものである。果たしてシーズン終了時にはどんな変化が出ているだろうか。