ヤンキース田中将大投手が窮地を救った。7回3安打無失点7三振と気迫のピッチングを見せてポストシーズン初勝利を挙げ、対戦成績を1勝2敗とした。

 2連敗と崖っぷちの状況で中8日で第3戦に先発。前日に「しっかりと自分のボールを信じて投げていくだけ」と宣言したように初回からエンジン全開。スプリットがさえ、2三振を奪う快調な立ち上がり。2回に初安打されたが6番ジャクソンをスライダーで三ゴロ併殺。4回には2番キプニスに甘い速球を右三塁打されたが、ここもスプリットの連投で3番ラミレス、4番ブルースを連続三振に仕留めてピンチを脱した。

 5回に初めて無死から走者を許したが、7番ブラントリーを二ゴロ併殺に料理。6回も先頭に安打を許したが、1死からの1番リンドアの右翼への大飛球をジャッジが好キャッチして無失点に切り抜け、7回も危なげない投球でスコアボードに0を並べてマウンドを降りた。

 ヤンキースは直後の攻撃で6番バードが右翼への特大ソロ本塁打を放って均衡を破り、8回途中からは抑えのチャプマンが登板。9回に連打されたが虎の子の1点を守りきり1-0で勝利した。

 田中は「自分の仕事は何なんだということを言い聞かせて投球した。力は入ったが、いろいろな経験をしてきたことを踏まえた投球ができた。この流れで明日もしっかり取って、3連勝して次のステージへ進みたい」と話した。