【グレンデール(米アリゾナ州)3月2日(日本時間3日)=四竈衛】悔しさの残るメジャー“初登板”となった。レンジャーズ有原航平投手(28)がホワイトソックス戦でオープン戦初先発。2イニング相当、打者11人と対し、41球で5安打2四死球の3失点だった。1回に3ランを浴び、2回には2死満塁のピンチを招くなど、いずれの回も球数制限の関係もあり3アウト目を取れず。特別ルールで、走者を背負って2死での攻守交代となった。

新人ならではの戸惑いを感じながらプレーボールを迎えた。通常メジャーの先発投手はブルペンで準備を終えると、ダッグアウトへ戻り、出陣を待つのが恒例。だが有原は、1回裏の登板直前までブルペンで肩を温めてから、小走りでマウンドへ向かった。メジャーでは相手の攻撃中、ベンチ前でキャッチボールができないことを踏まえ「初めてで分からない部分があったので、今日はブルペンから行きました」と日本流を選択した。結果は初回に3失点。「これからちょっと考えていきたいと思います」と、登板前のルーティンを再考する考えを明かした。

課題も痛感した。少しでも甘く入ると、簡単に外野まではじき返される。一方で最速は93マイル(約150キロ)を計測。速球でファウルを打たせ、チェンジアップで空振りを取るなど収穫もあった。「ワクワクする気持ちはありましたし、その中で抑えられなかったのは悔しいです」。痛打も試合前のルーティン確立も、すべてルーキーが通るプロセス。課題を実感したことが最大の収穫だった。

 

▽レ軍ウッドワード監督「ストライクに入っていたし、正直良かったと思う。最も印象的だったのは、打たれているときでもしっかり制球できていたこと」