まさに「夢舞台」で日本人メジャーの共演が実現しそうだ。広島からポスティングシステムでのメジャー移籍を目指す鈴木誠也外野手(27)が16日、ナ・リーグ中地区の名門カブスと5年8500万ドル(約97億8000万円)で契約合意した。複数の米メディアが一斉に報じた。

注目の一戦となりそうなのが、8月11日(日本時間同12日)、映画の舞台を再現した「フィールド・オブ・ドリームス」での公式戦。開催2回目となる今年は、カブスと秋山翔吾外野手(33)が所属するレッズとのカードが組まれている。

夢の「聖地」はカブスの本拠地シカゴから西へ約330キロ。ミシシッピ川を越えたアイオワ州ダイアーズビルにあり、真っ青な空と一面トウモロコシ畑が続く中に、内野席だけ収容8000人の特設球場が設けられている。外野は特設フェンスでトウモロコシ畑が見える。

昨年8月12日の歴史的一戦は全米中継され、ホワイトソックスがヤンキースに9-8で逆転サヨナラ勝ち。計8本塁打がトウモロコシ畑に飛び込んだ。両軍選手は1919年頃の復興ユニホームでプレーし、映画さながら、トウモロコシ畑の中から登場する粋な演出もあった。セレモニーでは、映画の主演俳優ケビン・コスナーも登場し、「Is this heaven?(ここは天国か?)」の名セリフで語りかけ、満員の観衆を沸かせた。

フィールド・オブ・ドリームス戦は1試合のみで、カードも毎年変わるため、出場できれば貴重なチャンス。カブスと入団合意した鈴木、レッズ秋山にとっても名誉となりそうだ。