【アーリントン(米テキサス州)18日(日本時間19日)=斎藤庸裕】新たな強敵ライバル現る。エンゼルス大谷翔平投手(27)が、レンジャーズ戦に「3番DH兼投手」で出場し、6回6安打2失点で勝敗はつかなかった。直球は今季の最速100・8マイル(約162キロ)をマークし、7三振を奪ったが、6番ハイムには3打数3安打2打点で完敗だった。今季は満塁弾を含む、5打数5安打7打点と打ち込まれ、突如現れた“大谷キラー”。今後も注目の名勝負となりそうだ。

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26歳で大谷より1つ年下のハイムは今季、打撃で存在感を示している。昨季、新人ではメジャー史上初の2試合連続サヨナラ弾を放った。何か“持っている”とも言える期待の両打ち捕手。大谷キラー襲名に照れながら「彼がスーパースターなのは誰もが知っている。ただ、出場した時には誰が投手であろうとベストを尽くす」と冷静だった。

前回の対戦では9番打者で、甘いスプリットを満塁弾。「ラッキーだったよ」と言うが、今季5打数5安打となればまぐれではないだろう。前日、ウッドワード監督は6戦連続で出場していたハイムに休養日を与え、先発メンバーから外した。大谷攻略へ不可欠なピースとして“温存”し、休養明けで6番に据えた。

指揮官の期待に応え、大谷からも好打者と太鼓判を押されたハイムは「彼からの言葉であれば、素晴らしいことだね。感謝しているよ」とうれしそうだった。

 

◆ヨナ・ハイム(Jonah Nathan Heim)1995年6月27日、ニューヨーク州バファロー生まれ。アマースト高から13年ドラフト4巡目でオリオールズ入団。16年レイズ、17年12月にアスレチックス移籍。20年メジャーデビュー。21年レンジャーズ移籍。今季23試合で打率3割、4本塁打、14打点。通算118試合で打率2割1分7厘、14本塁打、51打点。193センチ、99キロ。右投げ両打ち。家族はケンジー夫人と1男。