目指すは、侍守護神返り咲きだ。ロッテ西野勇士投手(24)が抑えとして日本代表に戻ることを目標に掲げた。2年連続30セーブを達成したが、9月に左足に打球を受け骨折。シーズン終了まで離脱し、プレミア12の出場も逃した。悔しさをバネに、来季へ向けて球速アップに取り組む。来年1月には、ハワイで初の海外自主トレに臨む。

 その場にいない寂しさがあった。優勝を逃したプレミア12だが、西野は「3位だとしても、代表に入っていたかったなと思いました」と明かした。14年オフの日米野球で代表入り。第3戦の最終回を締め、継投によるノーヒットノーランを達成した。今回はケガがあったとはいえ、侍の一員になれなかった。

 チャンスは、また来る。17年WBCについて「西野がクローザーだと、そう言われる状態で選ばれたい」と、はっきり口にした。そのためにも、球速アップに取り組む。最速は150キロだが「1試合に1球出るぐらい。常に、150キロに届かせたい」と、もくろむ。オフは下半身中心にウエートを継続。バランスの取れた食事で、体重を今の85キロから3キロほど増やし、スピードを出せる体をつくる。

 来年1月には、唐川らとハワイで初の海外自主トレに臨む。管理栄養士に同行してもらい、食事面はバッチリだ。「相手のイメージを上回る投手にならないと」と進化を止めない。この日は、岡田、中村とQVCマリンで野球教室を行った。子どもたちに「プロ野球選手をまねしよう」と呼び掛けた。自らも、手本であり続ける。【古川真弥】