2016年プロ野球シーズンが3月25日に開幕します。今年はいったいどんな選手がブレークするのか? 日刊スポーツの担当記者が注目するイチ押し選手を投手編、打者編、外国人選手編とセ、パに分け6回紹介します。

 第3回はパ・リーグ打者編です。



ソフトバンク 上林誠知外野手(20)

 3年目の外野手が3連覇を狙う分厚い選手層に割って入ろうとしている。今季はキャンプから初のA組(1軍)に参加。オープン戦では、結果が出ず苦しんでいるが、ずぶとい精神力でへこたれていない。「状態は悪くない。期待も感じている」。打率3割は狙える打撃、50メートル5秒75の俊足で新風を吹かす。【ソフトバンク担当 石橋隆雄】

ソフトバンク上林
ソフトバンク上林

日本ハム 横尾俊建内野手(22)

 豪快なスイングで異彩を放つドラフト6位ルーキーが、下克上で開幕1軍をつかむ勢いだ。春季キャンプは2軍スタート。2月20日に1、2軍合同の紅白戦で結果を残して昇格。遊撃以外の内野もこなし、1軍戦力として信頼を積み重ねた。日大三では4番として11年夏の甲子園を制覇。慶大では4年秋に東京6大学リーグ記録に並ぶ4試合連続本塁打もマーク。「どういう選手になったら1軍のレギュラーになれるか、ビジョンも見えてきた」と、日に日に深める自信を手に新風を巻き起こす。【日本ハム担当 木下大輔】

日本ハム横尾
日本ハム横尾

ロッテ 井上晴哉内野手(26)

 「アジャ」が帰ってきた。デスパイネがいない3月序盤のオープン戦は、4番で打線を引っ張った。新人だった2年前、オープン戦首位打者で開幕4番。だが、好調は続かず、昨年は2軍がほとんどだった。「今は4番を重く感じることもありません」。悔しい経験をして、精神的にもたくましくなった。期待大だ。【ロッテ担当 古川真弥】

ロッテ井上
ロッテ井上

西武 坂田遼外野手(29)

 プロ8年目でブレークの予感が漂う。オープン戦では打率4割1分9厘(3月18日時点)をマーク。力強いスイングで長所の打撃を猛アピールし、開幕右翼での出場をほぼ手中にした。ここ3年で2度の左肩脱臼とケガに泣かされてきただけに、今季にかける思いは人一倍強い。目標には「調子の波を出来るだけ小さくして、シーズン通して出場する」ことを掲げる背番号「88」。末広がりの数字を背に、大爆発の1年を期待したい。【西武担当 佐竹実】

西武坂田
西武坂田

オリックス 西野真弘内野手(25)

 昨年は新人王争いも右手骨折。今年は2年目のブレークに期待したい。主に1番を任される可能性が高そうだ。糸井、中島、小谷野ら実績ある選手がいる打線に、勢いをもたらすことができる好打者。骨折の影響による握力低下からスローイングが心配された時期もあったが、順調に実戦を重ねて問題ないことをアピールした。【オリックス担当 大池和幸】

オリックス西野
オリックス西野

楽天 茂木栄五郎内野手(22)

 171センチの小柄な体を感じさせない、強く振り抜くスイングが特徴的なルーキー。16日オリックス戦では新人44年ぶりのオープン戦2打席連続アーチをかけた。内野のユーティリティーで走塁、守備にも定評。梨田監督は「プロで何年もやっている選手のよう」と存在感を認める。【楽天担当 松本岳志】

楽天茂木
楽天茂木