元ロッテのサブマリン、新日鉄住金かずさマジック(千葉・君津市)の渡辺俊介投手兼任コーチ(39)が、都市対抗出場を決めた。

 7ー8で迎えた8回から登板。9回裏に同点に追いつくと延長戦も続投。社会人復帰後では公式戦最長となる6イニングを4安打無失点に抑えると、13回裏、9ー8で劇的なサヨナラ勝ち。都市対抗出場が決まった。

 「長かったですね。(後攻だったので)点をやらなきゃ負けることはないと思って投げました。相手もエースの幸松が出てきていたので気合を入れました」。

渡辺俊にとって都市対抗は新日鉄君津でプレーしていた00年以来、16年ぶりの出場(当時は新日鉄君津)となる。

 「16年前、僕は今日の玉井(先発投手)のように打たれたけど、ベテランがカバーしてくれた。だから今日は僕がカバーしてやろうと。あいつらをドームで投げさせてやろうと思って投げました。都市対抗。意地ですかね。そのためにここに戻ってきたので。ドームに出ないと社会人野球はダメ。社会人野球は都市対抗がすべて。そのくらいの思い入れがあるんです」。

 13年にロッテを自由契約となり米大リーグに挑戦。その後は米独立リーグを経て昨年12月に古巣へ復帰。1年目で都市対抗出場という目標を達成した。

 「今夜はビールを浴びて、飲んで(笑い)。あ~、疲れた」とベテランは笑った。