あのマー君以来の安定感だ。西武菊池雄星投手(26)が中日戦で、8回1失点と好投し7勝目。これで開幕から12試合連続のクオリティースタート(QS=先発6回以上、自責点3以下)を記録し、パ・リーグでは楽天が優勝した13年田中(楽天=開幕27連続)以来の快挙となった。交流戦は史上10人目の7連勝で、通算50勝目を飾った。

 8回にギアを上げた。菊池は、8番武山にこの日最速の154キロを3球連続で投げ込んだ。フォロースルーの左足が高々と上がる。この回は3三振を追加し、合計10奪三振。悠然とマウンドを下りた。「8回までと言われていたので、全力でいった。きれいにというか、三振を狙いにいった」。最後を豪快にまとめた119球を振り返った。

 柱として、チームを助けた。前日は勝ちパターンの投手をつぎ込んだ継投で延長10回のサヨナラ負け。菊池に長いイニングを期待していた。辻監督は「最低8回はいって欲しかった。案の定、エンジンを吹かしてくれた。ガソリンがかすかすになるまで自分を出し切ってくれる」。土肥投手コーチも「エースとしての自覚が出ていた」と評価した。