米国で先発投手の能力指標として重要視されるQSは、開幕から12試合連続に伸びた。「全く意識してない。それよりもチームが勝てばいい。自分の仕事をしました、で満足しちゃいけない。最後にチームが勝っていることが大事」。高校時代から米国へのあこがれを隠さないが、このあたりの感覚は日本的。通算50勝には「よく無駄な努力、経験をするなと言われるけど、僕は良かったと思う」。大リーグとの争奪戦となった高校時代に見せた能力からすれば時間はかかったかもしれないが、8年かけての到達に後悔はない。

 初のナゴヤドーム登板だったが危なげなくクリアし、交流戦は自身通算7連勝で締めた。次回登板はパ・リーグ相手に戻る。「チームにいい投球で勝ちをもたらしたい」。これまで1年間ローテーションを守った経験がなく「それだけが目標と言ってもいい」と期するだけに、今後も安定した投球の継続だけを求めていく。【斎藤直樹】

 ▼菊池が今季7勝目。交流戦は15年5月30日阪神戦から7連勝となり、通算では12勝2敗。交流戦の最多連勝は和田(ソフトバンク)と内海(巨人)の9連勝で、7連勝以上は10人目。西武投手の交流戦7連勝以上は初めてになる。交流戦で通算10勝以上している投手の勝率上位を出すと、(1)斉藤和(ソフトバンク)・909(10勝1敗)(2)菊池(西武)・857(12勝2敗)(3)田中(楽天)・778(21勝6敗)。勝率8割以上は斉藤和と菊池だけ。