日本ハム有原が頼もしい投げっぷりでチームの連敗を5で止めた。初回に先制点を献上。6回も2死満塁のピンチを背負ったが、5番角中には「絶対に点はあげられないという強い気持ちを持って投げた」。カットボールで遊ゴロに仕留めて切り抜けると、味方打線が続く7回、一気に6点奪った。8回1失点の好投で5勝目を挙げ「守備に助けられたのでいいピッチングができました」と笑顔を見せた。

 3年目の今季、初めて開幕投手を任されたが、登板12試合目で5勝目。チームでは最多勝利も、4位までのチームには、この日までに5勝以上している投手が最低1人いる。しかも、自身は黒星が5つあり、貯金がない。「前半負けてばかりいた。ここからしっかり、貯金をつくっていきたい」。自身の巻き返しがチームの浮上に直結すると自覚する。

 大谷は今日1日、2軍戦で実戦登板に復帰するが、投手陣の柱、有原への期待値も増してきた。「これで本人も安心するんじゃない。開幕投手任せて、こういう状態でチームを引っ張らないと有原らしくない。やっと有原らしくなってきた」と栗山監督。闘志を内に秘め、淡々と投げ続ける男は「僕は僕で必死で投げていきたい」と、さらなる安定感を求め、マウンドに立つ。【保坂果那】