35歳のベテラン左腕の心中は当たり前のように「野球」が大半を支配している。京都田辺ボーイズに所属した中学時代は110キロ台の直球でエースにはほど遠かった。マウンドも遠く、出場しても左翼手。野球の神様と“両思い”がかなわなかった過去もあった。でもそれ以上に野球と真剣に向き合い、惜しみない愛情を注いできた。敦賀気比高時代にもたどり着けなかった甲子園のマウンド。「プロになっても聖地には変わらない」と、真骨頂の粘りを発揮し、ひた向きに77球を投げ込んだ。
苦労してもぎ取った1勝の真価は、この先の結果にかかっている。「チームに何度も迷惑をかけた。後半戦で1試合でも多く貢献したい」。2軍生活中は休養日の月曜日も、自宅近くの公園で108個の縫い目に指をかけた。どん底まで突き落とされそうになっても不変の事実がある。やっぱり、野球が好きだ。いや、内海は野球に、ありったけの愛を注ぐ。【松本岳志】
▼内海が14年以来2度目となる自己最長の5連敗から脱出した。これで阪神戦は通算25勝目。巨人投手の阪神戦25勝は大友工、藤田元司、西本聖に並ぶ歴代10位となった。




