プロ野球フレッシュオールスターが13日、静岡・草薙球場で行われ、静岡県勢4選手が東西に分かれ、はつらつとしたプレーを見せた。全イの9番で先発出場した楽天堀内謙伍捕手(20=静岡卒)は5投手をリードし、相手打線を無失点に抑えた。盗塁も刺すなど、守備面で成長した姿をアピール。打っても2打数1安打で、目標とする今季中の1軍昇格へ弾みをつけた。

 場内アナウンスで「楽天堀内謙伍」の名前がコールされると、草薙球場が大声援に包まれた。高2、高3と2年連続で夏の甲子園出場を決め、「いい思い出しかない」という舞台。体重83キロだった高校時代から、90キロにまで成長した体でドッシリと構えると、守備でも成長した姿を見せた。

 初回をゼロで切り抜けると、2回には楽天の後輩、藤平尚真投手(18)を巧みにリードして無失点。グラブタッチを交わした。3回には無死一塁から二盗を狙った中日近藤を刺して流れを渡さなかった。終始、落ち着いたプレーで全イの5投手をリードして5回を無失点。「ほとんど真っすぐ。いい球を選んで要求しました。スタメンで使ってもらえて、この経験を生かしていきたいです」と充実した表情を見せた。

 3回裏1死の場面では、中日丸山から左前打。「フルスイングでいこうと決めていました。ポテンヒットは自分らしいと思います」。体勢は崩されたが、強く振り抜いたことがヒットにつながり笑顔を見せた。5回裏2死一塁では、同学年で静岡時代からのライバル、ソフトバンク小沢と対戦。2球目を打って一飛に倒れ、「1軍で対戦したときは打てるように頑張ります」と話した。

 この日は地元に県勢4選手が凱旋(がいせん)。堀内は「いつか1軍のオールスターにも(4人で)選ばれるといいですね。今年中に1軍に上がれるように、2軍でしっかりアピールしていきたいです」。地元開催の球宴を、大きな夢への足がかりとする決意だ。【鈴木正章】