阪神の新外国人ジェイソン・ロジャース内野手(29=パイレーツ3A)は後半戦開幕からの1軍デビューが見送られることが決定した。14日、1軍に合流し、甲子園の屋外で初練習。フリー打撃を行った。

 時折、強振でライナーを放つが、まだ状態をチェックする段階。41スイングで左翼への柵越え1本にとどまった。

 17日広島戦(甲子園)で1軍昇格する可能性もあったが、金本監督は「もうちょっと(2軍で)出た方がいいんじゃないか。守りとか体の切れもあるし、実戦で出てみて、いきなり1軍で試すというのは、ちょっとね」と説明。片岡打撃コーチも「実戦から遠ざかっている。本人の状態が万全じゃないなか、無理に出ることはない」と話した。時期尚早と判断し、今後も2軍戦出場を重ねていく。

 この日はナインの円陣に入り、あいさつした。「大きい球場だけど、慣れていけば大丈夫。天然芝のいい球場だ」。6日に来日したばかりで、11、12日の2軍広島戦(鳴尾浜)に調整出場しただけ。12日には左翼線二塁打を放ったが、まだ来日4打席にとどまる。

 「感覚は悪くない。いままでやってきたスイングができてきているからね。1軍でも2軍でも、勝利に貢献できる打撃をしたい」

 古巣の3Aインディアナポリスのクラブハウスには阪神入りを報じる日本のスポーツ新聞が張られ、エールを送られる。「仲のいい仲間が多かった。自分を気にしてくれてうれしい」。新天地で覚悟を固めつつ、状態を高めていく。【酒井俊作】