梅雨明けしていない仙台の空模様と同じく、楽天打線も湿りがちだ。今季3度目の3連敗。オリックス相手に、今季初のカード負け越しが決まった。梨田監督は試合後「まだ3つやからね。耐えてやっていくしかない」と言ったが、打線がつながらない。5回以降の安打は「1」のみ。得点も4回の2点のみと、持ち前の破壊力を発揮できなかった。

 打線の組み替えも、むなしく終わった。前日28日の同戦で2番に起用したアマダーを3番に置き、聖沢を2番に据えた。だが、結果は、1~3番まで無安打。得点を挙げた4回以外の2、3、8回に得点圏に走者を進めたが、あと1歩が遠かった。「恐怖の2番」として攻撃の中軸を担ってきたペゲーロ、勝負強さを発揮してきた外野の一角・岡島を故障で欠くダメージは大きい。

 その中で、一筋の光明が差した。右肘の骨挫傷で6月17日阪神戦(甲子園)から1軍を離れる茂木が、今日30日に1軍に合流する。「1番・DH」で先発起用される見込み。チーム最年長の松井稼は「苦しい時期は、どのチームも必ず来る。けが人が出る前からチームは1つ。みんなでやっていくしかない」。雲行きは、変わりそうだ。【栗田尚樹】