7月11日に41回目の誕生日を迎えた。年齢を重ねるたびに肉体の衰えは感じるはず-。誕生日直前、そんな一般的な意見に首を振った。「技術も体力も上がる。諦めたら終わりでしょ」。

 肉体強化だけでなく、地道な鍛錬も怠らない。ベンチを温める機会が多くても、週に2回は試合中の状況を見てはブルペンに向かう。捕手として投手の球を受けるだけではない。投球練習の打席に入り、打者としての目と勘を養う。「中年のおじさんでもプロ野球で頑張ってるって見せたい。年を取ったら辞めなきゃいけないわけじゃない。中年の意地を見せたいと思ってずっと練習している」。コツコツ重ねてきた年輪の深さが大仕事に結びついた。

 高橋監督は「長年の経験、読み。チャンスで積極的に振っていけるのは、そういうところ。勝負強いバッティングだった」と1学年下のベテランをたたえた。3位DeNAに2連勝で、4ゲーム差。加速度をつけて、勝負の8月を迎えられる。【浜本卓也】

 ▼41歳0カ月の相川が逆転のサヨナラ二塁打。巨人で40代選手のサヨナラ安打は15年井端以来4人目となり、相川の41歳0カ月は57年南村の40歳6カ月を抜いて球団最年長記録だ。過去3人はすべて同点の場面から打ち、40代選手の逆転サヨナラ安打は球団史上初めてになる。プロ野球の最年長サヨナラ安打は56年岩本(東映)13年山崎武(中日)の44歳6カ月で、41歳以上で記録したのは11人目。捕手では南海時代の野村が76年に41歳2カ月、77年に42歳0カ月で記録しているが、セ・リーグの捕手では11年谷繁(中日)の40歳9カ月を抜く最年長サヨナラ安打だった。