巨人の“カメ”は、2打席連続弾で4連勝に乗せた。亀井善行外野手(35)は同点に追いついた5回に3号決勝3ランを決め、7回にもダメ押し2ラン。5打数5安打6打点、三塁打が出ればサイクル安打という大活躍で、チームを今季最多の18安打、同初の2ケタ得点に導いた。借金も3に減らし、5月27日以来の勝率5割も見えてきた。

 右肩が開きそうになるのをこらえて、クルッと回った。亀井は5回2死一、二塁。ヤクルト原樹の食い込んできたカットボールを呼び込み、振り抜いた。イメージ通りの感触をかみしめながら、ゆっくり一塁へと歩を進めた。勝ち越し3ランに「体を開かずにうまく打つことができた。何とか走者をかえしたかった」とうなずいた。

 「カメ劇場 in静岡」は、まだ終わらなかった。7回1死一塁、左腕中沢のスライダーを前打席のように開かず引っ張り、2年ぶりの2打席連続弾を決めた。フィナーレは9回1死三塁、ライナーを右翼線に弾ませた。三塁打ならサイクル安打だったが、一塁を回ったところでスピードを緩めた。「みんなに狙えと言われていたけど足が遅いからないと思っていた。打点がついたし十分」と笑った。