前日は今季チーム最長となった5時間11分の死闘の果てに敗戦。サヨナラ被弾したサファテが、登板過多と早い回での降板が続く先発陣にブチ切れた。だがこの日、バンデンハークがすべてを吹き飛ばす快投。一夜でムードを変えた。

 工藤監督は「すごいよかった。今日はサファテ、岩崎は使うつもりはなかったし、リリーフを休ませることができた」とたたえた。サファテも「(効いたのは僕の)グッド アドバイス!」とにっこり。バンデンハークを信頼し、終盤までマウンドを託した首脳陣の決断に笑顔だった。

 楽天が敗れ、チームは7月8日以来、25日ぶりの首位に返り咲いた。バンデンハークは「自分たちの試合をして、できることをやっていけば、最後はいいところにいられると思う」と逆転Vを宣言。一発快投で、ソフトバンクが再び上昇気流に乗った。【福岡吉央】

 ◆1日のサファテの発言 延長12回、ロメロにサヨナラ弾を浴びて2敗目を喫した試合後、珍しく語気を強めた。「先発投手がこれだけ早いイニングで降りていたら、そのツケはこっちに回ってくる。先発投手はそのツケを感じとってほしい。岩崎も森も嘉弥真も自分も疲れている」などとまくし立てた。ソフトバンクは今季、勝ちゲームで僅差の試合が多く、リーグ最多49試合登板の岩崎をはじめ、森が同2位の46試合、サファテが同5位の43試合、嘉弥真も37試合と、勝利の方程式への負担は数字にも顕著に表れていた。