巨人が「松本の奇跡」の勢いを生かせなかった。大黒柱阿部がコンディション不良で欠場する中、8連勝中の左腕田口に勝利を託した。

 2回に高橋に先制犠飛を許した後は試合をつくったが、6回2死一、二塁から伏兵の谷に内角直球を左翼席へ放り込まれ、手痛い3ランを喫した。好調な相手先発大野の前では痛恨の4点ビハインド。打線はわずか2安打に封じられ、今季10度目の完封負けを喫した。

 高橋監督は「(田口は)あの1本だけだから。打線の方が手も足も出なかった、というのが正直なところ」と話した。前夜は9回2死から3点ビハインドを宇佐見の2ランなどで追いつき、最後は寺内がプロ初のサヨナラ3ランを放つ「松本の奇跡」で劇的勝利。だが2夜連続での白星はつかめなかった。