ソフトバンク工藤公康監督(54)が、涙の2年ぶりV奪回だ。マジック1で迎えた西武22回戦(メットライフドーム)で圧勝し、球団はパ・リーグ18度目、1リーグ時代を含めると20度目のリーグ優勝を飾った。

<工藤監督一問一答>

▽球場の優勝インタビュー

 -昨年は悔しい思いが

 工藤監督 チームが1つになるということが昨年の反省の上にあった。みんなで1つになろうということを合言葉にやってきた。

 -9月16日はリーグ最速優勝

 工藤監督 1人1人の思いが伝わって、選手も死にものぐるいで戦ってくれてた。

 -1カ月前までは楽天とのマッチレース

 工藤監督 どんなに厳しい試合でも選手が絶対に勝つんだ、昨年の屈辱を晴らすんだという思いが、この差になったと思います。

 -投手陣も頑張った

 工藤監督 どんな起用にも文句ひとつ言わずに、何連投になっても、最後までいい仕事をしてくれた。

 -九州では今年集中豪雨の被害があり被災者への励みに

 工藤監督 まだまだ復興が進んでいない状況ではあります。もう1度、九州は1つになるんだというところを見せて笑顔になりましょう。

▽宿舎のインタビュー

 -胴上げで7度宙を舞った

 工藤監督 みんなの温かい手を背中で感じられて、今まで支えてくれてたんだとこみ上げるものがあった。幸せをもらった。

 -監督としては2度目の優勝は違いがあるか

 工藤監督 監督1年目は優勝させてもらって、2年目は優勝させてあげられなかった。今年はその悔しい思いを糧にやってきた。

 -西武戦前に選手にどんな言葉をかけたか

 工藤監督 何も言ってません。ボクは普段通りにやろうと思ったし、自分がぶれないことだと思いました。特別に自分が何か言うより選手を信じました。

 ◆工藤公康(くどう・きみやす)1963年(昭38)5月5日、愛知県生まれ。名古屋電気(現愛工大名電)から81年ドラフト6位で西武入団。94年オフにダイエー、99年オフに巨人へFA移籍。07~09年は横浜。10年に西武復帰後、無所属だった11年12月に引退表明。プロ野球最多タイの実働29年で通算224勝142敗3セーブ、防御率3・45。93、99年リーグMVP。最優秀防御率、最高勝率を各4度、最多奪三振2度。日本シリーズ出場14度は王(巨人)に並ぶ最多。西武、ダイエー、巨人で計11度の日本一。15年にソフトバンク監督に就任し、1年目で日本一。87、15年正力賞。16年殿堂入り。175センチ、85キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸1億円。家族は夫人と2男3女。