西武菊池雄星がリーグトップに並ぶ16勝目を逃した。6回まで1点リードを保って4安打無失点と好投したものの、わずか83球で突然交代。「数日前から体調不良なんで。軽い発熱です。何とか6回まで、行けるところまでと。しんどかった。こういう時期に管理できず、チームに迷惑をかけた」。青白い表情で引き揚げた。

 試合開始から5球連続の直球でストライクが入らなかった。普段の躍動感はなかったが、スライダーを軸に立て直した。「粘りながら、ファインプレーに助けられながら。全体的に本来の球じゃなかった」。救援陣が打たれて勝利投手の権利は消えたが、どうにか試合をつくる意地は見せた。辻監督は「だるかったのかな、顔に精彩がなかった。それでもよく投げた。7回まで投げてほしかったけど」と話した。

 今季初めて最下位ロッテに3連敗した。菊池がけがではなく、3位楽天も敗れて2ゲーム差を維持したのが救いだ。【斎藤直樹】