中日大野が「神宮の悪夢」を再現してしまった。打線がヤクルト寺島を4回途中でKO。だが肝心の大野は3回にバレンティンに3ランを浴びるなど、リードを守れない。格の違いを見せるどころか、新人に付き合う格好になった。

 「(3回の)ビッグイニングを作る前に修正しなければならなかった。もともと立ち上がりがよくない中、何とか0点に抑えたのに、あの4失点は…」。4-0から同点に追いつかれ、7回5失点(自責4)。バルデスに次ぐチーム2人目のシーズン規定投球回に到達したが「喜べない。とっくに到達しておかないと」と反省するしかなかった。

 7月25日からの神宮3連戦で合計31失点と「投壊」した。特に大野が先発した2戦目は10-0からの歴史的逆転負け。シーズンを象徴する悪夢だったが、そこから大野は何とか復活。今回は自身の勝率を5分に戻すチャンスだったが、自ら手放した。

 森監督もあきれたようにコメントなし。7連敗中と勢いを失っていた最下位ヤクルト戦での失態。福田が打っても、京田が打っても、東都の竜党の心にはモヤがかかった。【柏原誠】