待ってろ、CS!! 故障で2軍調整中の阪神糸原健斗内野手(24)と原口文仁捕手(25)が、関西の独立リーグ「ベースボール・ファースト・リーグ(BFL)」選抜との練習試合(鳴尾浜)で実戦復帰した。暗雲をかき消すべく糸原が鋭くバットを振る。5回に代打で登場し、死球、四球のあとの8回に真価を見せた。

 無死二、三塁。内野陣は前進守備を敷く。右腕の直球系を強くたたくと、痛烈なゴロで中前へ。2者が生還する適時打になった。「投手の球は見えました。タイムリーが出たのは良かった。すんなり実戦に入れたのは良かった。動きも問題ない。CSしか、見えてないです」。7月19日広島戦で負傷し、約2カ月半ぶりの実戦で上々の再出発だ。

 糸原の躍動は、朗報だろう。この日、中日戦で大和が守備中に負傷交代。万全な布陣を敷くためにも、糸原への期待は大きい。7月は負傷直前に3戦連続マルチ安打。遊撃の定位置をつかみかけた状況で、無念の2軍降格を味わった。気合十分に仕切り直す。

 8月末に左脇腹を痛めた原口も復帰戦だ。1回1死一塁。井川の直球に詰まりながら振り切り、二塁後方にポテン安打。「スイングできたので良かった」。今季は73試合に出場して打率2割2分6厘、6本塁打。代打要員は手薄で原口にもつけいる隙はありそうだ。