成長著しい若虎が、開幕ローテ入りへの挑戦を宣言した。阪神才木浩人投手(19)が韓国・LGとの練習試合で先発し、3回無安打無失点。この日最速は152キロを記録するなど、高卒1年目の右腕は順調に段階を踏んできた。来季の開幕ローテーションについて「もちろん狙ってます」。来春1軍キャンプ参加も当確ランプがともるなど好アピールを続けている。

 来春の沖縄キャンプ行きの切符だけでなく、開幕ローテ入りまで手に入れるつもりだ。才木が目を見開いて言った。「もちろん(開幕ローテ入りを)狙ってます」。もちろん、結果がついてこなければ、そんなことは言えない。韓国・LGとの練習試合に先発したこの日も快投した。

 3回無安打無失点。2三振を奪い、最速は152キロを計測。順調な成長ぶりを披露した。「次(のボール)が真っすぐだとわかる配球でも空振りが取れたのでよかった。(今キャンプでも)真っすぐを鍛えていくのは変わらない」。

 入団時は79キロだった体重を4キロ増やし、現在は83キロ。直球に力が伝わった成果は「実感している。力強いボールを投げられるようになった」という。1回の食事では、あまり多くの量を食べることができないため「間食」を増やしてきた。朝食の前にフライングでおにぎりを食べるほどだ。それでも「(今オフ)もう1回、増やそうと思っている。オフシーズンなので体をもう少し大きくしたい。この冬で85~86キロまで上げたい」と成長の歩を止めるつもりはない。

 入団してから威力を上げてきた自慢の直球で金本監督をうならせた。「順調にきていると思う。(今季1軍登板した2イニングも)光るものがあったし、このオフ、ひと回り体が強くなって。まだ分からんけど、来年の春は1軍に連れて行って、何とか使えるようにしてほしい。楽しみですよ、球の速いピッチャーは」と指揮官は春季キャンプ1軍当確を示唆した。そして「球が速くても、キレがなくてはダメだけどキレもあるしね。スピードもキレもあるから。小野と才木は」と今季ローテをつかんだ先輩と名を並べた。

 才木は反省も忘れない。この日は2四球。「スライダーや、(勝負を)決めるときのフォークが決まらなかった」と猛省。開幕ローテ入りを勝ち取るまで、19歳右腕は突き進んでいく。【真柴健】